こんにちは、ザクザク食感です。
先日書いたボカコレの件(ここを押すと飛べます)について、レギュレーション云々の話はあの後撤回されたようです。よかった~
その件に関して、ニコニコ代表の栗田さんがこのようなツイートをしていました。
ネタ曲はネタ曲のランキングが別にあった方がいいという意見がありますが、「ネタ曲というレギュレーション」を明確に定めるのが不可能なうえ、ネタ曲とガチ曲が同じ土俵で競い合う環境こそがニコニコだと考えるのでやりません
— くりたしげたか(eR)🌰ニコニコ代表の人 (@sigekun) March 20, 2023
「ネタ曲とガチ曲が同じ土俵で競い合う環境こそがニコニコ」
わかる~~~!人気ボカロPの新曲の歌ってみたでランキングが埋まったかと思いきや、急に元ネタもよくわからないMADが流行って……みたいなこの混沌とした環境を僕は愛しています。
唐突な自分語りになりますが、僕の人生はニコニコ動画と共にあると言っても過言ではありません。幼少期から今までずっとニコニコ動画を見続け、そこから受けた影響が僕を構成していると言っても過言ではありません。そこでこの文章では、僕が好きな動画をいくつか紹介していこうと思います!
【マリオ64実況】奴が来る【幕末志士】
僕の記憶の中で最も古い動画がこれです。このシリーズはもはや伝説になっているので知っている方も多いと思いますが、今見てもお腹を抱えて笑うほど面白いです。
このシリーズは「マリオが1UPキノコに触れてその1UPキノコを取得するまでに赤コインを8枚集める」というマリオ64の縛りプレイの実況です。当時僕がやっていたゲームは、Wii Fitやさわるメイドインワリオくらいだったので、そもそも縛りプレイという概念が斬新でした。2人のトークも抜群に面白く、何度でも見られる動画だと思います。
しかし、このシリーズが人気すぎたことと、最終回を投稿せずに2人が一旦失踪してしまったことがきっかけで、当時のニコ動のゲーム実況ランキングが「【マリオ64実況】奴が来る 七【幕末志士】」というタイトルの釣り動画で埋め尽くされていました。この動画は叔父に見せてもらっており、まだ自分でインターネットをしたことがなければ、人の悪意にも触れたことがない僕には状況が全く理解できません。そこで、僕の叔父は僕と一緒に釣り動画を何件も踏み、僕にインターネットがどういう場所なのかを教えてくれました。その経験が今でも生きていますし、叔父にはとても感謝しています。
当時僕は6歳で、叔父にこの動画を見せてもらったのがニコ動にハマったきっかけだったと思います。年長さんだった頃の僕は、カエルのぬいぐるみやサンリオのしんかんせんが好きだったのですが、そんな趣味の人間にニコ動は刺激が強く、まだ知らない世界にとてもワクワクしたことを覚えています。それからは叔父に会う機会がある度にニコ動を見せてくれとせがむようになりました。
【実況】その名は『鬼畜王マリオ』
ニコ動からは動画が削除されていたので、代わりにようつべに無断転載されていたものを貼っておきます……本当に悲しい……
次に記憶に残っている動画がこれです。このシリーズは今でもゲーム実況の最前線を走っている最終兵器俺達のキヨとフジによる改造マリオの実況です。VIPマリオや全自動マリオの実況が当時盛んだったと記憶していますが、その中でもこの実況は特に面白かったです。
このゲームは改造マリオやしょぼんのアクションなどが流行っていたころにできたゲームで、孔明(ステージクリアの妨げになる場所に設置してある隠しブロック)などを僕が初めて知ったのもこのシリーズだったと思います。そういった罠に引っかかるシーンで、
孔明「今です」とか、マリオ「解せぬ」
みたいなコメントが画面一杯に出てくるのがとても好きでした。
M.C.ドナルドはダンスに夢中なのか?最終鬼畜道化師ドナルド・M
2008~2010年頃に大流行していたドナルドのMADです。この動画を知るよりも前に小学校でランランルーがめちゃくちゃ流行っていて、その流れでこの動画にたどり着いたと記憶しています。
当時は「ランランルーは『死ね死ね消えろ』と言う意味だ」みたいな都市伝説が流行ってみんなが使いまくっていたのと、コメントの空耳とドナルドを崇め奉るノリが好きでなんとなく笑っていましたが、今見てもとても面白いなと感じます。
ニコ動やうごメモを中心に、ドナルドのウワサを逆再生した動画や、ドナルドと他のキャラを戦わせる動画が流行っていました。
特にドナルドのウワサの逆再生は今見てもめちゃくちゃ面白いです。マクドナルドのCMの最後に流れる「I’m lovin’ it.」を逆再生すると「エロあるよ(笑)」に聞こえるという空耳があるのですが、僕はこれが大好きで今でも見て笑っています。
そして驚くことに、ドナルドのMADは今でもつくられ続けています。ヒルナンデスにドナルドが出演したときの素材や、ドナルドが「キリン」を「神」と聞き間違える素材(???)なども発掘され、かなり勢いのあるコンテンツになっています。ニコニコ三大宗教は伊達じゃないなと思います。
合唱 カービィのグルメレース
星のカービィスーパーデラックスのグルメレースのBGMに歌詞をつけた替え歌です。当時同じクラスに一人だけインターネットにどっぷりハマっているオタクがいて、その友達とこの曲や
マリオのウエスタンショー、
コンビニの歌、
男女、
恋のマイアヒ、
もすかうなどを一生歌っていました……
今思い返すと恥ずかしいこと極まりないですが、僕にとってかけがえのない記憶です。
グレートありがとウサギ
2011年に東北で震災が起き、その際にあらゆる企業が広告を自粛した影響で、ACの「あいさつの魔法」のCMが何回も連続で流れるようになりました。当然MADもつくられるようになり、逆再生や松岡修造版などもあったと思います。そんな中でこの動画が投稿されました。
その頃は現実とインターネットを完全に切り離して考えていたので、よく目にするCMのMADが目の前で流行り始める感覚に興奮したのを覚えています。あと個人的にCMという概念に対してなぜか怖いイメージを持っているので、それが面白い動画になっていく様子に救われた部分もあります。
【ヨッシーアイランド】初心者でもできる100点講座【実況】
この動画も叔父に見せてもらったものです。僕が今でも大好きなありぽんという実況者のゲーム実況です。この方は既にやりこんだゲームを解説しながらさくっとクリアしていくスタイルの動画を多く投稿しています。
僕は自分が好きなものについて語ることができる人を尊敬しているので、この実況は僕にとても刺さりました。他にも浮遊縛りカービィやタルミナ3日間攻略、金欠縛りマリオなど面白い動画がたくさんあり、数年経ってからも定期的に見返すほど好きな実況シリーズです。
ただ現在は活動を休止しているので、次の動画をいつまでも待ち続けています。
チルノのパーフェクトさんすう教室
2014年になり、3DS版ニコニコの配信が始まります。ここから僕の人生が狂い始めました。親に頼み込んで親のメールアドレスでニコニコのアカウントをつくり、学校にいる時間と妖怪ウォッチ2をする時間以外はすべてニコ動に費やすようになります。
初めて3DS版のニコニコを開いたとき、この動画がおすすめに出てきたことを覚えています。
⑨⑨⑨⑨⑨⑨⑨⑨⑨⑨⑨⑨⑨という弾幕でずっと画面が覆われていたのがとても印象的でした。
そこからは僕が拾ってこなかったインターネット(
レッツゴー陰陽師、
テニミュ、
Bad Apple!!、
幼少期のゲイツ、
( ゚∀゚)o彡゜えーりん!えーりん!、
イチローのレーザービーム、
キーボードクラッシャー、
松岡修造、
エルシャダイ、etc……
)
をひたすら見て、ニコ動というコンテンツの深さを知り、さらにハマっていきました。
ニコニコ動画流星群
しもさんのニコニコメドレーシリーズの中のひとつです。自分が拾ってこなかったインターネットを知る過程でこの動画を知りました。この動画は曲のみのMIXで歌はついていないのですが、コメント欄が一体となって歌詞を書き込んでいるのがとても好きでした。
また、今はTwitchでの配信やようつべでの活動が中心になってしまいましたが、僕が大好きなニコ生主の恭一郎がニコニコ動画流星群をひとりで全部歌う動画も狂ったように見ていました。
パンツマン
過去にニコニコでどういうものが流行ったかを大体見終わって、1時間毎に毎時ランキングを確認しながらeショップで買ったレトロゲーをする日々が始まりました。
ハイポーションつくってみたという動画を見たとき、料理動画って面白いな……と感じ、そこから料理ランキングをチェックするようになりました。
料理ランキングを見ると、今はようつべで活動されているえもじょわさんや、バーベキューピットボーイズ(恐らく無断転載)、実況者がたまに投稿する実写料理動画などを出し抜いて、いつも必ずパンツマンの動画が上位にありました。
気になって動画を開いてみると、冒頭から凄まじい数のコメントがついています。動画を最後まで見てもただおじさんが料理をしてそれを食べているだけです。その気取らない姿が僕にすごく刺さり、そこからすべての動画(当時はだいたい300本ぐらい)をひたすら見ました。
パンツマンは滑舌が良くないので、大量の空耳コメントが生まれたり、動画内で起きる失敗も最高に面白いので見ていて全く飽きません。
今でもずっと変わらないスタンスで活動されているので、めちゃめちゃおすすめです。
全く身にならないラジオ
WiiU版のニコニコもリリースされ、この頃から動画を見ながら他の作業をすることが習慣になっていきました。そんなときにこの動画に出会います。
今はたまに見る程度ですが、当時はキヨやレトルトのゲーム実況をよく見ていました。他のゲーム実況も見ていましたが、特に見ていた二人のラジオなので何回も繰り返し聞いていました。
もうこの頃にはひねくれ始めていて、ファンのコメントのノリがきついな……と思い始めていたのでコメントは非表示にしてひたすらラジオを聞いていました。
真夏の夜の淫夢
中学生になってからはスマホを使えるようになったので、3DSやWiiUのニコ動では見られなかった動画も見られるようになります。小学生の頃は例のアレランキングで見られるものがほとんどなく、僕自身が例のアレをなんとなく敬遠していた節があったのですが、スマホを手に入れてからは狂ったように例のアレランキングを漁るようになりました。
そこでようやく淫夢というクソデカコンテンツを知るのですが、コメントのノリや日々増え続ける語録についていくことができず、初めて3DSでニコ動を見たときのように淫夢の歴史をたどる日々が始まりました。
淫夢、迫真空手部から始まり、ストーカー、KBTIT、関西クレーマー、ゆうさく、ガバ穴ダディ、変態糞土方、クッキー☆、唐沢貴洋、syamu、aiueo700、ケツデカピングー、etc……
淫夢実況やBB劇場、音MADで使われる語録の意味や面白さを知っていくたびに他のコンテンツも面白くなっていき、淫夢という膨大かつアングラすぎるコンテンツにどんどんハマっていきました。
しかし、20年以上同じホモビデオで遊んでいるようなコンテンツばかりを見ていてまともな感性が育つはずもなく、ここから目に見えてひねくれ始めます。
【ポケモン】高火力&耐久で対戦を制しますぞwww 【役割論理】
中学生になってからはポケモンの厳選や対戦にもハマりました。ポケモン対戦を本格的に始めたきっかけは友達やもこう先生の影響だったと思います。受講生(もこキッズ)だった僕は、当時の対戦環境を牛耳っていたガルーラ、ガブリアス、ゲンガーなどの厨ポケには絶対に頼らずに勝ちたいと思っていました。そんな中で出会ったのが、めたそる氏の動画です。
この方はポケモン対戦の戦法のひとつである「役割論理」に基づいた戦い方、話し方のゆっくり実況を行っていました。役割論理について話すとめちゃめちゃ長くなるので割愛しますが、この方の動画はとても見やすく、この動画を参考にポケモン対戦をしていました。
【ポケモンORAS】仕事に打ち克つシングルレート
ポケモンにハマっていた頃によく見ていたのがこの動画です。この実況を投稿しているペリカンの声はとても聞きやすく、たまにする雑談もとても面白いので、毎日18時に投稿されるペリカンの動画が日々の生きがいでした。
また、1クールごとに行われる今期アニメの感想を語る生放送と来期アニメをチェックする生放送がいい空気感で、とても好きでした。
今はそこそこのペースで動画をあげたり配信をしたりしているので、今でもたまに見に行っています。
浅利七海合作
僕の人生に大きすぎる影響を与えた一ノ瀬志希と出会ったのも、ニコ動がきっかけです。たしかランキングでデレステのMVを見たとかがきっかけで、ニコマスを見るようになりました。その中ではじめに見たのがこの動画です。
BE MY BABYが流行り始めたぐらいの時期だったのでニコマス自体に活気があり、すぐにアイマスにもハマっていきました。この関連で本田未央合作を見てデレステMADやポエムにもハマっていって、最終的に一ノ瀬志希合作に参加するまでになったので、今の僕にかなり大きな影響を与えていると思います。
【m/es】一ノ瀬志希
あらゆるデレステMADを見ていく中で、この動画に出会います。アイマス垢を消してしまった今でもフォローさせていただいている腎臓Pの動画です。
腎臓Pの動画は映像の魅せ方が群を抜いて上手く、キャラクターへの感情やイメージをとても美しい映像で表現されています。この方に影響されて僕も映像をつくってみたいと思うようになったので、絶大な影響を受けています。
また、アメリカ民謡研究会を知るきっかけになったり、今までなんとなく聴いていたピノキオピーの楽曲に込められた意味について深く考えるきっかけにもなったので、この方の動画から受けた影響はとても大きいです。
Ducky☆.undernorth
2017年ごろ、クッキー☆MAD界にしりり兄貴という天才が現れます。初投稿の動画から音も映像もとんでもないクオリティのMADを短期間で何本も投稿し、例のアレランキングはしりり兄貴の動画で埋め尽くされました。
僕はこの頃からボカロ以外にもfuture bassなどを聴くようになったのですが、完全にしりり兄貴の影響です。今までは動画やコメントありきで曲を聴いていましたが、歌詞のない曲から音の気持ちよさを感じるという音楽の聴き方を淫夢MADから学びました(もっと別の出会い方がよかったけど……)。
ですが少し前の日記にも書いた通り、ネタ曲であろうと本気でつくっているということに変わりはありません。しりり兄貴が一人ですべての動画を制作していたとは未だに信じがたいですが、途方もない労力をかけてつくられた素晴らしいMADであることに違いはないと思います。
二軍淫夢グルメ劇場
2017年ごろから野獣先輩が一般にも流行りはじめ、つまらない投稿者やつまらない視聴者が増え始めました。アングラな空間が居場所だった淫夢ノ一太刀はよりマイナーなジャンルに移動し始めます。そこで盛り上がりを見せたのが二軍淫夢です。二軍淫夢は、野獣先輩やMUR大先輩などのメジャーなホモを一軍としたとき、あまり目立たないサブキャラたちのことを指します。
肉体派おじゃる丸やNKTIDKSGのMADが流行っていたのですが、そんな中で僕が一番好きなBB劇場がこの動画です。内容は二軍淫夢のメンバーたちがいろんな俗っぽいご飯を食べるというものなのですが、この空気感がたまらなく好きでした。いつでも安心することができるので、今でもたまに見ています。
【クッキー☆ボイスドラマ】魔理沙とアリスの自己矛盾☆
淫夢の表層だけが一般化し、例のアレというコンテンツ自体の勢いがなくなってきたことや、しりり兄貴が自分でクッキー☆二次創作の新規ボイスドラマを収録し、そのMADをつくったことなどでMADという文化のありかたについて日々議論が行われ、クッキー☆界隈はかなり荒れていました。
「クッキー☆MADの伝統を守れ」「面白ければそれでいい」「動画投稿者が自我を出すな」などと様々な意見が飛び交っており、有名な動画投稿者が何人も引退したり、特定されたり、様々なことがありました。
僕自身もそんな例のアレに嫌気が差し、この頃は以前ほどニコ動を見ることもなくなりました。そんな中で投稿された動画がこれです。
動画時間は46分と、クッキー☆本編を含めても異例の長さの超大作です。内容はぜひ見ていただきたいので詳しくは書きませんが、「二次創作」という文化そのものへのアンチテーゼと、それでも二次創作を続けてしまうという自己矛盾の話です。
淫夢やクッキー☆について詳しくないと難しい部分もあるかもしれませんが、創作をする人には強くおすすめできる動画です。
この動画で、自分の中で大切な居場所だったニコ動というサイトが大きく変わってしまったことについて区切りをつけることができました。
AI拓也の雄膣ラジオ
それから2年ほど経ち、結局僕はまたニコ動を見ています。でも囲碁版ランキングを見ても、昔僕が好きだったうp主はみんなようつべに行くか引退するかしているし、みんなお金のために動画をつくっていて、昔のようなアングラ感はもうなくなってしまいました。
ですが、淫夢ランキングだけは唯一アングラな雰囲気を残していました。
数年前に変な流行り方をしてつまらなくなったカテゴリーでしたが、そのつまらない人たちが消え、昔ほどの勢いはないけれど面白い動画が上がり続ける場所になっていました。
そんな淫夢ランキングでは今、AI拓也というコンテンツが流行っています。AI拓也とは、NovelAIに拓也さんの怪文書を学習させ、架空の怪文書を生成するという動画のことです。
その中でもこの雄膣ラジオはAIに架空のラジオをさせるという動画なのですが、これがめちゃくちゃ面白いです。オモコロのAI回もそうですが、AIのランダム性は人間にはできない突飛な面白さを生むので、こういったコンテンツと非常に相性がいいと思います。
ですが最近、AI拓也の動画でAIが生み出した「虹ピクミン」という言葉だけがなぜかツイッターで流行っており、昔の野獣先輩のようにならないか少し心配しています。
ここまで読んで下さった方、本当にありがとうございます。
さて、ここまで好きなボカロ曲の動画が1つも出ていないことにお気づきでしょうか?
それでは「ボカロ厨って死語なんすか」編でまたお会いしましょう!!!(未定)
それでは、さようなら。